前回のあらすじ
('･ω･`)「虫歯の治療って幾らくらいするんだろう。20年前はまだ子供だったから親が金くれたし覚えてないや。いちまんえんくらいあれば足りるのかな。」
('･ω･`)「それはそうと足が痛くて敵わん。こんな事ならタクシー使えば良かった。両手に作品持ってるから杖もつけんし。雨降ったらアウトじゃん。」
('･ω･`)「あ〜、腹減ったなあ。さっきのファミレス入っときゃ良かった。しかしそうすると到着が更に遅れるしなあ。」
玄関を開けると、犬が待ち構えていた。
廊下に設けられた、バリケードの向こうに。
実家には三匹の犬が飼われている。年老いたにヨーキー♀、その娘、そしてマルチーズ♂。
半年振りに会ったヨーキー母は左目が白内障で完全に視えなくなっていた。右目も少し濁っていて、次に会う頃にはメクラになっている事だろう。しかしそれを除けば元気がよい。
その娘は毛が白髪化して且つ凄い薄毛になっており、見た感じ母親よりも年老いて見える。その上性格も異常なまでに臆病化しており俺が近付くと後退りしてどっかへ行ってしまう始末。でも食い意地だけは張っている。昔は母親を押し退けて人間に媚び諂い捲っていたのに。まあ当時からチキンで家人以外には懐かなかったけど。
こいつが見るからに肉体的・精神的に異常を来した原因は自分より遥かに年下のマルチーズ♂に虐められているから。しかしウチの親は「お医者さんに診てもらったら（薄毛は）◯◯症って言う疾患が原因で云々〜」等と宣っている。否だからその◯◯症になったのは精神的ストレスが原因なんじゃないのか。
そしてこの三匹の犬共は人の言う事を聞かない。何時も好き放題やっている。
人間は疎か犬の躾も碌に出来ないウチの両親です。
つづく
