大活躍だよオイルヒーター

石仏紀行→ARITA-mobile→獣の骨→monné porte

めいきんぐおぶまんてぃす。

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さて無事に終了致しました博多人形師体験講座及び作品発表会。
会場に御来場戴いた皆様、有り難うございました。
それと御指導戴いた先生方、クラスメイトの皆様、有り難うございました&お疲れ様でした。

で、これからどうしましょうかね…。
今後の職業選択肢の一つとしてこの講座を受けたんだけど、弟子入りしたとして、満足に食える訳じゃ無し。取り敢えずは職探しを再会せねば…。

以下制作風景&展示風景。

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粘土が柔らかい上に芯が入っていない為最初は重みで沈んで行くのでその都度継ぎ足して行く。ある程度水分が抜けて来ると成形し易くなる。この頃は胸の成形に四苦八苦する。意外と観てないもんです。特に脇付近。

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目はペットショップのアクアリウムのコーナーで見つけた硝子玉を流用。程良い形とサイズ。

元々は観音菩薩辺りを創ろうかと思っていたんだけど、満足な資料が見つからず断念する。平面と違って立体の場合、色んな角度からの情報が無い事には創り様が無いので。

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ある程度形が出来たらパーツ毎に切断して中の余分な粘土を繰り出す。その後、ドロドロに溶かした粘土で接合。

此処数年の仏像ブームのおかげで色んな書籍が出回っているのだけれど正面像ばかりで痒い所に手が届く様なものが無いんですよね。あとは自身の収集力不足か。今思えば講座までの間に川端商店街を通って行くんだけど、そこに在る仏具屋さんで写真撮らせてもらうとか、方法は色々在った筈なんだよね。

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成形完了。土って意外と細かい細工が出来るもんなんですね。自宅の方が作業し易い。教室は照明が暗い。><
充分に乾燥させた後、窯入れ。確か900度だったかな。この辺の行程は先生任せなので良く知らない。


ただどちらにせよ、コピーではなくオリジナルなキャラクターにするつもりだったんだけど、最終的にここ2年程何故かマイブームだった昆虫と、あとは観音菩薩の雰囲気は残しつつ、そう言えば観音菩薩と言えばマリア観音とか言うのが在って、その所為か観音菩薩と言うと何かこう、母性的なイメージが自分の中に在って、あと昆虫と言えば自分的には蟻とか蜂とか蟷螂みたいなのが好みで、それで蟻とか蜂とか蟷螂と言えば雌の方が力が強い訳で、女王蟻とか女王蜂とかボーグクイーンとかエイリアンクイーンとか交尾の時に雄蟷螂を食べちゃうとか、そんな訳だから身体は必然的に女体で尚かつ妊婦に成る訳で、そもそも何で俺は観音菩薩なんか創ろうと思い立ったのやら、最初は仏像的な何かではなかったのか、それが何で観音菩薩? いやそれ以前に何で仏像的な何かを創ろうと思い立ったのやら、川端商店街の影響か? 思い出せん、石仏は昔から好きだったけどな、別に詳しい訳じゃないけど、でもまあ先生も好きなもん創っていいよと仰っている事だし、好きにするとしますか。

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素焼完了。焼成中にドレスのストラップ(ってゆーの?)が破損。脚もボッキリと折れていたのですが先生が予め補修を施してくれていました。木工ボンドで。

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妙に引き締まった背中。てゆうか肩甲骨が…。当初はデフォルメした体形にしようとお尻を大きくしてそのまま途中で路線変更してしまったので歪な体形に…。お尻が邪魔して腕が真っ直ぐ下りませぬ。

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左側面。出てるなあ、肩甲骨。

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右側面。上腕に比べて前腕が短い。この場合、上腕の方を短くすべきかな。あと脚も短いね。

といった経緯で蟲の頭部を持つマリア観音的な何かを創る事にする。

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彩色中、マスキングテープを貼ったら糊が残ってしまった…。最悪。

ちゃんとしたアイデアスケッチもせず、完成図像も朧げなまま手探りの状態で制作を始める。創りながら考え、考えながら創りといった状態(てきとーとも言う)。

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ストラップをエポキシパテで成形。これがまた扱い辛い。ベタベタし過ぎ。

夜な夜なネットで収集した妊婦と蟷螂の画像を元にてきとーに成形して行く。画像検索のコツは日本語じゃ無く英語やその他外国語で行う事。

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目の穴から銅線を通す。頸部の穴が小さいので通すのに苦労する。

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special thanks:石井康博&カホ無線

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LEDをハンダ付け。目に通す前にやっときゃ良かった。

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点灯確認。

当然の事ながら、自分の脳内のイメージと完全に合致する様な資料は存在しないので、複数の資料の中から「それっぽいの」をピックアップして継ぎ接ぎして行く。ピースの合わないパズルを無理矢理完成させる様な作業。

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LEDをエポキシボンドで接着。この後、銅線がLEDから外れるというシャレにならないハプニングが発生。何とか事無きを得る。

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再度点灯確認。

因みに、プロの人形師でも余程儲かっている人で無い限りはモデルを雇えず二次資料頼りらしい。プロの世界にも格差社会が存在する。

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目に硝子玉を接着。LEDは光の角度が狭いので、対策として硝子玉をヤスリがけして磨りガラス状にする。
額に彫った穴にビーズを入れて接着。固まった後ピアノ線を挿して接着。


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ひたすらビーズを通す。その数100個弱。

後に、展覧会期中に先生に聞いたのだが、僕は割と早い時期に(作品の)形が出来上がっていたらしい。しかし或る段階でぴたりと手が止まって悩み出してしまい、何かアドバイスしようにも完成図が本人の脳内にしか存在しないので黙って見守るしかなかったのだそうで。「彼は一体何を創ろうとしてるんだろうね」とか陰で言われていたらしい。まあ何となく肌で感じていましたが。扱い辛い生徒で申し訳ないです。

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ドレスに模様を入れるかどうか悩みに悩んだ挙げ句断念(失敗が怖かった。あと正面に入れると品が落ちそうなので)。お尻にだけワンポイント入れる。

他の生徒さんは割と良く在るモチーフだったので色々と指導を受けていましたが、僕は殆ど放置プレイ状態だったですよ。

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粘土細工用に売られている葉っぱの型。無駄に高い。

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透明樹脂粘土「すけるくん」で葉っぱを成形。オイルヒーターの上で乾燥。何だか魚の干物を炙っている様な気分。

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葉っぱを二つに分けて背中の穴にビス止め。昆虫的羽の出来上がり。すけるくんは柔らかいので羽の角度を高くするとグニャッと折れてしまいます。かといって厚みを増すと透明度が低くなってしまうという。

20人弱の生徒の中で男性は僕一人だけと言う状態で、会話も殆ど無いまま月日は過ぎ去って行きまして。

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一応の完成をみる。3月14日、搬入当日午前の話。

てゆーか会話する時間的余裕が無かった。週に一回、二時間だけの授業のみでは正直足りず、後半は自宅に持ち帰っての作業になった。自分の場合は基本無職なので時間は幾らでも取れるのだが(最初の三ヶ月は職業訓練校に通っていた。その次の一ヶ月は個展の準備で大忙しだったけど)、他の人は日中働きながらの制作なので大変だったろうなあ…。

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搬入は15時からということで、14時半にそろそろ家を出ようと思ったら触角が2本とも取れるというハプニングが発生。\(^o^)/ 工程上の問題で取れたのをそのまま付け直す事が出来ず、一からやり直し…。空腹と徹夜で意識が朦朧としている中でのこの作業は流石に堪える。作業が終わる頃には15時過ぎてました。\(^o^)/

実を言うと、某匿名掲示板上にて「どうやったら博多人形師に成れるの? なりた〜い!」とか言ってる人が居たので「講座の面接に受かったんで、機会を見て訊いてみるね。」って書き込んだんだけど、上記の理由で半年近く放置プレイしてしまいまして。しかも今年度で一端終了というオマケ付き。さぞやがっかりしたろうなあ…。県外の人だったっぽいけど、今頃どうしてるんだろ。

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タクシーを拾って現場へ向かう。何か妙に静かだなと思ったらハイブリッドカーだった。しかし、幾らエンジン&走行音が静かでも車体は揺れる揺れる。だって道路が凸凹してるんだもん。何とか搬入は間に合った。因みに土台はダイソーで見つけた鏡と川端商店街の仏具店で買った端切れ布を使用。
搬入終了後、とっとと帰ればいいのにIAFへモガタに貸していた漫画を取りに行く。買ったはいいけどじっくり読む暇が無いまま貸してしまっていたので。漫画を受け取り、天神までモガタと歩き、弟への誕生日プレゼントの物色にも付き合う。寝不足&空腹&腰痛で死にそう。


ともあれ、何とか皆発表会に間に合って良かったなと思う。殆どの人が初心者だったんだけど(自分もほぼ初心者)、週一回二時間×九ヶ月で良くここまで出来るもんだねと。実際に会場を訪れた人はそこんとこ良く分かるんじゃないかな。

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わ〜い。\(^o^)/ 久し振りのまともな飯じゃ〜。定食屋「文ちゃん」の豚汁定食¥680。ここ数日の食事は食パンと茹で卵とカンパンとチキンラーメン(生)だったからなあ…。

僕の作品を見た組合の人が「今の博多人形界にはこういう若い感性が必要なんだよ〜。」と仰ってくれましたが、正直、どうなんでしょうね? こういう路線で博多人形としてやって行くのは少々(というかかなり)無理が在る様な…。技術的には不可能では無いんだけど、「博多人形」を求めてやって来るお客様のニーズには全く合致しないだろうな…。
等と考えてしまった展覧会期中でした。

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会期中は、展覧会目的のお客様だけではなく、赤煉瓦文化館の見学目当ての一般の観光客も多数お見えになりまして。一日平均80人前後が展示室にやって来た。IAFでやるより遥かに良い。

クラスメイトの中には既に弟子入りを決めた人もチラホラいらっしゃる様ですが、僕は暫くは様子見になりそうですね。早ければ来年には講座が場所を変えて再開しそうですし、その時までゆっくり考えようかな、等と呑気な事考えてたり。まあ、絵の方も早いとこ再開したいしね。どっち付かずは良く無い。今年は他にもやりたい事が色々在るんだな。

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作品タイトル「曼帝主(マンティス)」。蟷螂は、じっと構えている時のポーズがお祈りをしている様に見える事から西洋ではプレイングマンティス等と呼ばれていたりする。なので、当初の「仏像的な何か」からは大きくブレてはいない。漢字は当て字でそれっぽい感じに。
クラスメイトに「体つきが男性的ですね」って言われる。確かにマッチョだな。でも意外と女性って、言う程華奢では無いんですよね、少なくともネットで集めた妊婦さんの画像を見る限りは。華奢だと出産リスクが高かろうて。大体、所謂「モデル体形」なんてファッション業界の…ゲフンゲフン。


なのでその為にはまず、バイトでいいから最低限の収入が得られる仕事にありつかなければならないのだが…。どうなることやら。


追記:18日(木)、この日は14時から当番だったんだけど、午前中に電話鳴る。

「触角が折れてるよ。」

\(^o^)/


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BOOK:COZIMADOG ARTWORKS 1999-2009

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